30分でわかるER図の書き方 (7)
前々回、前回に続き、IDEF1X形式のER図について説明します。今回は、カーディナリティの記号について説明します。
前回: id:simply-k:20100709:1278665985
次回: id:simply-k:20100712:1278931452
目次: id:simply-k:20100716:1279237959
「1対多」または「1対1」のリレーションシップ
「1対多」または「1対1」のリレーションシップでは、関わりのある2つのエンティティの間に親子関係が存在します。*1 IDEF1X形式のER図では、親エンティティ側と子エンティティ側で異なるカーディナリティの記号を使います。*2
カーディナリティ記号の一覧表を以下に示します。
親/子 | カーディナリティ | 記号 | 備考 |
---|---|---|---|
親 | 0または1 | 中空の菱形(◇) | 非依存リレーションシップ でのみ使用する |
親 | 1 | なし | 特になし |
子 | 0以上 | 黒丸(●) | 特になし |
子 | 1以上 | 黒丸(●)の横に「P」を書く | 「P」は「Positive」の略 |
子 | 0または1 | 黒丸(●)の横に「Z」を書く | 「Z」は「Zero」の略 |
子 | N固定 | 黒丸(●)の横に「N」を書く | N ≥ 1 |
子 | N以上M以下 | 黒丸(●)の横に「N-M」を書く | N < M、N ≥ 0、M ≥ 1 |
「多対多」のリレーションシップ
「多対多」のリレーションシップでは、リレーションシップの両側において、「1対多」での子エンティティ側の記号が使われます。つまり、リレーションシップの両側に黒丸が描かれ、場合によっては、「P」や「Z」が黒丸の横に書かれます。また、リレーションシップの線は、実線で描かれます。
IDEF1Xの説明は今回で終わりです。次回からは、ER図に関する補足的なトピックを扱います。
前回: id:simply-k:20100709:1278665985
次回: id:simply-k:20100712:1278931452
目次: id:simply-k:20100716:1279237959